
最後にこころがほっと一息ついたのって いつだったかな
— 揺れる花と、忘れたスマホの話。
chapter 01
ある日、テレビで観たヨガで「マインドフルネス」のことを知った。なるほど、と思った。
呼吸に集中する5分。それで一日が変わるなら、安いものだ。
その日、朝起きて、座って、呼吸を数えはじめた。
3分でスマホを開いていた。

chapter 02
ある日、リビングのソファに座ったら、棚の上のオブジェの花がふわっと揺れた。
へえ、と思って、それを目で追っていた。
5分間、スマホのことを一度も思い出さなかった。

chapter 03
このオブジェには、電源がない。だから、コードがない。
音もしない。タイマーもない。アプリもない。
「ない」が増えるたびに、部屋に静けさが戻ってくる。
chapter 04
替えの花は、紙の状態で届く。自分で折る。
折り紙なんて、何十年ぶりだろう。
説明書を見ながら、ゆっくり折る。気がついたら、夜になっていた。

chapter 05
シグネチャーセントは、3種類。花に1〜2プッシュすると、花が香りをほのかに運ぶ。
強く香らせたい日は3プッシュ。
香らせたくない日は、そのまま。
朝プッシュした香りが、夜まで続いてた。
chapter 06
杏、柿、松、菊、薑、玫、椿、葵。 Paper Flowerは全部で8種類。
同じ台座でも、 載せる花を替えると、まるで別のオブジェ。
花を替えるたびに、 部屋の空気がちょっと変わる。 同じ部屋なのに、ちょっと新しい。
chapter 07
折紙の薫りは、
ただ、揺れている。
ただ、そこに在る。
ゆらゆら揺れている花を ぼーっと眺める
何もしなくていいよ、と
香りと、揺れ方で伝えてくれる
あなたの、ほっとする時間の傍らに。
薫るオブジェ 折紙の薫り
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折紙の薫り
PAPER FLOWER
替え花
SIGNATURE SCENT
シグネチャーセント














